クルーザーは陸上船台置きの艇を除き,船底に付着するフジツボや海苔などの除去が問題になるので,時々陸揚げ上架しての船底掃除が必要となります.
 "美州"の場合は毎年4,5月の連休にワリカンオーナー全員集合しての大掃除,船底塗料塗りが恒例となっています.
 とは言うものの,ここ数年は3,4人がいいところ,5人集まれば御の字です.なかにはちょっと覗きに来て,差し入れのビール置いて「そいじゃ〜」という不届き者も・・・

仕事(話のわからん市民やアホな上司,それに足の引っ張り合いだってあるやろぅ?)と家庭(見捨てられるかもしれんョ)と美州の仲間,どれが一番大事なんじゃ頭冷やしてよ〜く考えてみろっ!!

 船底塗装に一度安〜い塗料を使った時,船底はフジツボ,カキ,ホヤ*,それからカマキリの子虫みたいなワレカラ**,その他諸々でびっしり真っ黒.
 これに懲りて毒性が強く高価な塗料を使った翌年は・・・ その効果は劇的でした.
 しかし,これでは虫も食わない農薬野菜と同じで,人間にもいいわけがありません.で,現在はほどほどの塗料を使っています.(海洋汚染を考慮してというのは表向きの建前理由で,規制が厳しくなってキツイ塗料は入手が困難になったというのが現実です)

*食用にするマボヤとは別種ですが,これを研究材料にしている生物の先生に持って行ったらえろぅ喜ばれました.---お中元,お歳暮はこれからテニスボールはやめにして食えないホヤにしとこぅ.
**節足動物の一種.名前は"ホヤの大先生"が教えてくれました.

余談−風変わり別荘
 連休中,西浦の日産マリーナで整備中のこと,
 船底掃除のため船台に上架したままなので,"海に浮かんでないヨットなんて・・・"ということで帰ろうと言うのを,愚息が「美州に泊まる」と言い張って聞きません.そいじゃとなったのですが,夜中に風が出てきて地上3mのベッドはユ〜ラユラ.「南の島の別荘みたいやなぁ,ヤシの木の上の」
 翌日,愚妻は「どこでもよく寝れるネェ,アンタたちは」と,帰りの車はシートを倒して寝台車.

* 夜,海へ向かって立ちションすると夜光虫がキラキラと飛び散って,「エッなにこれ
 その後,愚息は手でバチャバチャやっても出る夜光虫にえらく感激して,いつまでも飽きずに遊んでいました.---ゥワ〜水上花火〜!!




 ペラはプロペラ.スクリューのことです.当然のことながら,ディンギーにはついていません.
 クルーザーの場合は,折畳み式2枚羽根が普通です.
 エンジン・パワーとのバランスもあります."美州"はエンジンを大馬力のものに積み替えた時に大径の3枚羽根ペラに替えました.
 ペラはフジツボ等*が付着することにより推力低下を招くので,時々潜って磨いてやる必要があります.美州グループではこのペラ磨きが大好きな一人に"おまかせ〜"で他は傍観しています.

*水温の高い時季は彼らの成長もよろしいようで,一月くらいでペラやシャフトにびっしり付きます.たまらんナ〜
 また,ペラが流れているゴミやロープを巻き込む事故もあります.この時はナイフ片手に潜って,切って取り除くよりしかたありません.(もちろん1分間に1度は海面から顔を出します.ハァ,ハァ,ハァ ---空気吸うのを忘れると死んでしまう,ジェームス・ボンドのようにカッコ良くいくわけがない)

 10mを軽く超えるマストトップに登って高所作業は,自身の体重移動でユラユラ揺れることもあって高所恐怖症の人にはとうてい無理のようですが,船底に潜っての水中作業がどうしてもできないと言う人もいます.
 これは水中でもって上の空気を船底に閉ざされることによる閉所恐怖症*でしょう.

*横幅3mちょっととは言っても,完全に船底に覆いかぶされたままの水中作業となるので,確かに気持ちの良いものではありません.船上の見物人は「命綱つけてったほうがいいんとちゃう?」などと,うわべだけでも心配そうに言ってくれるのですが,潜るほうとしては"もしそれがラダーやペラに絡まったら・・・"と考えるとそっちのほうがオットロシ〜

時には船底にへばりついた格好での作業で,下から見るとこんな図になります.
しんどいナ〜 そうぉ気楽な遊びではありません.けど,命懸けで遊ぶなんて・・・

 こういうことを考えるとヨット乗りは鈍感な人間のほうが向いているのかもしれません.--- But,水中も高い所も苦手な方であってもデッキ洗いや大工仕事,陸揚げ時の船底掃除・ペンキ塗りなど人夫(妊婦は役に立たない)の出番はいくらでもあります.

  •  ある時ペラの推進力が極端に落ちたので,潜って調べたら"なんだ,こりゃ".プラスチック製の平べったい荷造り用ヒモが細切れになってグルグル絡んでいました.

  •  名古屋港のド真ん中で潜水作業をやったこともあります.
     冷却水循環不良でエンジン・オーバーヒートの事態となり,冷却水吸い込み口のゴミ詰まり点検・掃除のためですが,名古屋市民200万人といえども名古屋港のド真ん中で泳いだことのあるモノ好き人間はそぅ多くないのでは・・・・

  •  また,4月にしてはまだ寒〜いある日,ペラにロープを巻き込んでエンジンがストップしてしまい,防寒装備なしで潜水作業を強いられたなんてことも.
     上がってきて寒くてたまらず「なんか熱いもんぐで〜」.ところが,口元もガタガタ震えているので,愚妻は「何言ってんのかわかんない」と笑うだけ.「早よぅやで〜」,それでも「アッハッハ」.ビール以外あまり飲みませんがこの時ばかりは好き者が常備しているウィスキーをぐいっ,「バ〜ロ〜おみゃぁとは離婚じゃ

 記:Jul.-1997