副部長  小 島 克 生  

 今年度が創部25周年と初めて聞いた時、ちょうど15年前のことをすぐに思い浮べてしまった。
 それは、創部10周年記念誌「SAIL ON」を編集していた頃のことで、初めて出す記念誌をどうしたらよいか、手探りの状態だった。
 とりあえず、各部員に色々な思い出話を書いてもらおう、十年分の部報などの記録や寄稿された文章を散逸しないようにまとめておこうなどと、素人編集者は基本的な方針を決めた。しかし、なかなか原稿は集まらず、編集、校正、印刷など発行までたいへんな苦労をしたものだった。
 それは創部当時の状況と同じようなものだったかもしれない。創部当時の苦労話、その後何とかクラブとして運営を軌道に乗せていく過程など、記念誌には載らなかった色々な苦労話があったと思う。

巻頭言「十年」にこう記されている。

「舫(もやい)が解かれて はや十年の月日が流れ・・・・・・・
スロープから船を押し出し ずぶ濡れになりながら
スターンから飛び乗った時のように何か 危なっかしくて
それでいて真剣な   そんな感じの十年間
   ・・・・
風上マークまでは まだかなり遠い
しかし 確実にバウを向けている」

 創部10年とはいえ、まだまだ子供。でも、黄色い口バシで少しぐらい生意気なことも言い出した、そんな気負いもあっての詩であった。
 その後、創部15周年、20周年とそれぞれの記念誌「SAIL ON U,V」は、ワープロの普及やパソコン編集などで、記念誌づくりも変わっていった。それと同様にクラブ自体も少しずつ成長(?)してきたように思う。
 実態はともかく、それぞれの記念誌の巻頭言にS君はこう記した。

「15周年(旅立ち)」には

「ひとつひとつの思い出が
 天高くそびえる白帆のように輝いています
    ・・・・
僕たちでこの伝統のレース 15回目の回航をさせて下さい
でも本当の旅立ちはこれからです」

「はたち」には

「・・・白帆をいっぱい張りつめ
 夢中で追いかけた20年間
  ・・・風向きは変わっても いつも風上を目指して
大きく航路を描いています」

 我が部も、創部以来四半世紀を経て、レース成績は別にして、そこそこ存在感をもつヨット部としての地位は固めていると自負している。

 そんなヨット部の25周年記念誌とは何か? また、21世紀を目前としたこの時代の「イケてる記念誌」とは何か、他に先駆けて新たな記念誌「SAIL ON W」をと考えてみた。
 つまり、従来の印刷製本の形式にとらわれず、また限られた仲間の間に死蔵されない、地球的規模の情報発信が可能な「ホームページ」という新しいメディアを利用したバーチャルな記念誌とした。
 この記念誌は、過去25年間の蓄積のみではなく、新しい世紀に向かって無限に成長し続けるものであると確信している。


 こぼれ話
 「アカ汲み」の「アカ」とは・・・  

 初めて先輩に「アカを汲め」と言われて、キョトンとした経験がある人は多いと思う。「アカ」とは、ヨットにたまった水のことで、船体が重くなるのでオケやスポンジで汲み出すことがある。
 しかし、この「アカ」の語源を私は知らなかった。余分なものという意味で「垢」だと、ずっと思っていた。
 が、ある新聞のコラムをきっかけに、その語源を初めて知った。

 墓参りに行き、墓地の水道の蛇口を開いたら、水道管の鉄サビによる赤色の水が最初に出た。水道業界では、これを通称「赤水」と読んでいる。コラムの筆者はこの水を「まさにアカなり」と呼んだ。
 何故アカなのかよく分からなかった私は、不思議に思い漢和辞典を調べてみた。アカとは「閼伽」と書き、「仏に供える水」の意味という。それでその高等なシャレが理解できたが、驚いたことに、漢和辞典の2番目の項に「船底にたまる水」と記されていた。まるで世紀の発見をしたかのように思わずうなずいて,「まさにアカなり」と私も叫んだ。これで積年のモヤモヤが晴れた。
 皆さんはご存じでしたか? 参考までに。
(記:小島 克生)   

* ヘェ〜知らなかったですネェ
 ただ単純に英語のaqua(水,液体)と思ってましたョ,根が素直やから


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