財政局主税部主税課 加藤国昭  

 さる7月の4日から5日で行われた中部自治体(中部近畿自治体)ヨット選手権に久しぶりに選手として出場しました。
 わかしゃち国体を契機として、平成4年から県ヨット連盟の選手強化事業に関わって以来、ほとんどヨットに乗っていない我が身を思うと誠に汗顔の至りであります。
 まあ、言い訳をさせていただけるなら、海には出ていたんです。
 ですが、ゴムボートで高校生の後ろを追っかけていることがほとんどで、自分でヨットに乗ることはありませんでした。

 当然、今回も自分が出ることはないと思っていましたので、レース当日の朝に堀田監督に「おまえが出ろ!」と言われたときは、入部したての頃のような心臓が縮む思いをしました。
 1チームは水野さんと堀田監督、そしてもう1チームは本来、山田主将がスキッパーをつとめるはずだったのですが、風邪による体調不良のためやむを得ず私と吉岡さんにお鉢が回ってきたとのことでした。
 まあ、何とかなるかなと思っていたら、艤装の手順を半ば忘れているのに気づき、んーやっぱりだめか?
 我が愛艇のグランパスU(ゴムボート)にしばしの別れを告げ、スナイプで出艇することとなりました。以下は、その第1レースで起きたことの顛末です。


'98/7/4 恒例のレース前夜レセプション,一気飲み1本勝負
無理やり飲ますなんて,そんなもったいないこといたしません.
全員,各チームから名乗り出たいずれ劣らぬ好き者たちです.


 当日の風は7月としては珍しく北西風、風速は7m〜8mといったところでした。
 なにしろ久しぶりの乗艇であったし、それは吉岡さんにとっても同じ。その2人にこの風は少々きついなあと思いながら、まずは海面と艇の性能を調査するためにクローズホールドをポートタックとスターボードタックで帆走し、次に基本動作の確認としてタッキングとフリー帆走、ジャイビングとひととおり行った。
 ここで収集した判断材料は、
@ やはり久しぶりの乗艇で動きが鈍く、ぎこちない。(イメージどおり動けない。)
A 大きな風の振れはなく、ときどき左に5度程度触れるがすぐ振れ戻る。
B 北西風の特徴としてブローの息は比較的長く、海面を見ていれば肉眼でおおよそ確認できる。
C 波は比較的高く、ポートタックの方が操りやすいが、流されている感じがする。スターボードタックは波にたたかれて低速を落とさないように気を付ければ、風上への角度がとれて優位と思われる。
D クローズホールドいっぱいだと艇を起こしきれないので、パワーダウンしなければならないが、波があるのでセールカーブはあまり浅くしたくない。
 これに基づいて吉岡さんと基本戦略を相談した結果、
@ 致命的なミスをしないことを優先として、一つ一つの動作をあせらずに確実に行う。
A 蒲郡のセオリーとして岸(右海面)有利と思われるが、最初から右を目指すと陸の影響で風が思わぬ方向へ振れるかもしれないので、しばらくスターボードで帆走し、三谷温泉街の延長線上まで到達したあたりでタックする。
B パワーダウンはトラベラーではなく、ブームバングを引いてメインシートでコントロールする。マストプラーをフォア、アフター中立として、メインカーブが余り浅くならないようにしながら、メインタックを目一杯引いてリーチを開きやすくする。
  と、ここまではよかった。
 久しぶりのわりには落ち着いているなと思いながら、第1レースのスタートを迎えた。

 スタートの感覚は綺麗に忘れ去っていたので、少々冒険ではあるが、早めにラインに近づいていった。スタートラインはわずかに風下有利と判断し、スタート位置を風下リミットマーク寄りで岸にタックを返せる風上を狙いとした。
 風が強いせいか他の艇はスタートラインに近づいてくるのが遅く、下スタートを狙う艇団の一番風上と絶好のポジションでスタートを切った。スタート後の位置関係、スピードともに悪くなく、これはいける!と気合いが入る。(今にして思うとこれが油断でした。)

 スタートして3分ほど経過すると、多くの艇がセオリーどおりに岸に向かってポートタックで帆走している。こちらは当初の予定どおり三谷温泉街を3時の位置に見るところでタックを返した。
 他艇を比べて見ると、艇速はそれほど悪くないのだが、角度が悪く風下へ流されている気がする。また、ときおりブローが入ってくるのだが、パワーダウンするためにメインを少し緩めざるを得ず、体力的にも余裕がないことから、リフトのブローなのかヘッダーのブローなのかがさっぱり分からない。しかたがないので、細かい振れは気にしないことにし、ブローの際にメインを緩める量を減らしつつ、頑張ってハイクアウトすることにした。く〜っ、きついぜ!

 コース半分あたりのところで一度スターボードにタックを返した後、しばらくして再度タック。上マークへのアプローチは長くならないようにと思ったが、ポートに返すのが少々早く、300mほどのアプローチになってしまった。
 上マークを1桁台(7位だったと思う)で回航したが、トップ集団とは少々距離が離れており、近くには2、3艇しかいなかったので、とりあえずあまり風上に膨らまないようにマークに一直線と思って走っていると、遅い、遅い。フリーの艇速が他艇に比べて極端に悪くどんどん離される始末。あわてて方針を切り替えて、ラフしつつスピード向上を心がけたが、サイドマークに着いた頃には上マーク回航時の集団の一番どん尻になってしまった。
 サイドマーク〜下マークでは何とか離されないように維持したが、フリーでの不利は歴然。ここは風上へのクローズホールドで一気に挽回するしかないと心に決めた。

 2回目のクローズホールドへのコース取りは、1回目とほぼ同じでいくつもりであったが、下マーク回航時に艇団のブランケットに入ってしまい、その後もスターボード艇にいやいやタックさせられたりと、思うようなコースがとれず、余分なタックを何回も打たされた。2回目の風上航となると艇がコース全体に散らばってしまうので、自分たちがどのあたりなのかよくわからなかったが、2回目の上マークではなんと5位で回航した。
 しかも我々の直後に回航したのは、おお我が同志!水野・堀田艇ではないか!
 よっしゃ、やったるで〜と思いながらも、さきほどのフリーの鈍足さを思うといささか心もとない。これはもう艇を波に乗せてプレーニングしかないと思い、風が強まっていることも忘れてパンピング、ハイクアウト、ベアウェイと忙しい、忙しい。
 おかげで何とか順位も落とさずに下マークまでもう少しというその時、パンピングをしようとメインを引き込んだときにブローチングしてしまい、あわれそのまま沈してしまいました。
 あ〜!久しぶりのヨットということも忘れ、調子に乗ってプレーニングしていた油断。
 かえすがえすも悔しい思いだがもう後の祭りである。吉岡さんには迷惑をかけたが2人でやっと艇を起こした頃にはすでに全艇が下マークを回航した後であった。

 何ともはやお粗末な話ですが、これが今回の中部自治体における我々の第1レースの実態です。
 皆さん!練習せずに知識だけでは思うようには走れません。また、体もついてきません。

 陸上で「KAZI」を見てイメージトレーニングをするのも結構ですが、やっぱりヨットは乗るのが一番。つくづく身に染みました。
 

 と、ここまで書いてきたけれど、ん〜だけどねぇ〜、
  分かっちゃいるんだけどなかなかねぇ〜・・・・・・・
    はぁ〜・・・・・・・・・・


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