長びくケガの回復とヨットの水中作業,炎天下のテニスの疲れに"人生たそがれ時"を実感する亭主に対して,生活の疲れどころかパート勤めの合間にオバン仲間とつるんで海外旅行,趣味の習い事と年々増長する愚妻は,ついに「ちゃんとしたぉ勤めに出よぅかナ」などと不埒なことを言い出しました.
 「毎日外に出るなんてカタギの女房のやることか,子供が手ぇ離れた?そんな理由になるか,オレのメンツはどうなる」,「なにぃ!? イジとかメンツより稼ぎ?教育費?バ〜ロ〜 "ボロは着せても心に太陽,カネはなくとも子は育つ"ってのがオレの主義やゾ」.
 ところが,テキは「笑って死ねる人生もいいけどネ,アンタの好き勝手にはも〜ぅつき合ってられない」と一向に動じず,さらにあろうことか家事手伝いの要求へとエスカレート.「ダンナにゴミ捨てやらすなんて恥ずかしないのか」,「べつに〜ぉ料理だって少しくらいやれないと一人で生きていけないョ」.「脅しか,それは」・・・・
社旗
 で,「家事こそ本業,手抜きナシ」を妥協条件として,昨年四月"経営状態不良なるも倒産,リストラ無縁の三流超巨大企業=K.K.日本組"に入社,名古屋出張所勤務となって10数年ぶりにシャバへ復帰しました.
 以来,職場でのグチをブツクサ*こぼしながらも,「なら辞めりゃえぇガ,大蔵省の末端職員より我が家の大蔵大臣が気楽やろ?」に対しては,平然と「大臣ったってその日暮らしの最貧国じゃぁネ」.ウン,ごもっともデス.発展途上とも思えないし
* 採用前の手続き,書類届けにもあまりの多さ,煩雑さにブツブツイライラ.
「なんで四十過ぎのオバハンなんか採るんだって本省からイチャモンつけられとヤロ,誰でも思うわナ.オレだってそぅ言うョ」.「そゃけど,女房に面白ぅない思いさせてまで働かせてはオトコのコケンにかかわるからナ.一日の辞令と引き替えに辞表たたきつけてやれ.国家公務員の勤続年数最短記録で名前残すのもえぇガャ」.
 が,「ゥン,面白いネ」のただ一言でチョン.
 そして,毎朝かなり無理した若作りで「あとぉ願いネ〜」と言い残し,八時過ぎにはバタバタ出て行きます.
 かくて,一人取り残された亭主は新聞読みながら「オ〜ィ,ぉ茶,アレッ! 誰もいてへん,しょうがないナァ,仕事いこか」と,コソコソ戸締まりして誰に見送られることもなくウチを後にするなんやらわびしい日々が続いております.
 あ〜ぁ,「もぅ九時ヨ片付かないから早く出てって」と,どなられ追い立てられた頃がまだ良かったなぁ.あの頃は美人の奥さんに笑顔で見送られる近所さんが羨ましゅぅて,掃除機片手に鬼の形相のカミさんからゴミ同然に放り出される"我が身の不幸と世の中の不平等"を嘆いてたけど・・・・・

兼業主婦の常識は役所の非常識というぉ話
 ある日出勤すると事務所内が「チョーカンがくる」とあわただしい雰囲気.
(汚職事件でもあったのかナ?)「ウチきてたヨ,今日は休刊日じゃないでしょ」.
??」(朝刊は毎日くるけど国税庁長官が名古屋くんだりまで来ることそぅないヨ)
 帰宅後,愚妻の弁:「チョーカン見たけどフツーのオジサンだった」
 「ゥ〜ン,そりゃまぁ,総大将のオブチさんだってあだからネェ,
 けど,スケコマシのフリントンよりいぃんじゃないノ,フツーの凡々人でも」